ランダマイザに関する考察 (1)

ランダマイザに関する考察 (1)

※ 本記事は 「Board Game Design Advent Calendar 2018」 14日目の記事です。

まず初めに 本記事の内容はあくまで主観であり、厳密な調査などを行ったものではありません

そのため極端な意見や、ともすれば間違いもあるかもしれませんが、どうか大目に見てやってください。

去年に続いて長文かつ、キャッチーさはかけらもありません(苦笑)

読む人が居るのか?って内容ですが、 それでもいいよって方だけお付き合いください。

 

なお、間違いなど見つけた場合は Twitter などでこっそり教えて頂けると嬉しいです。こっそり修正します。^^;

以上、前置き(去年のコピペ)でした。

 

記事は3部構成になっています ⇒  Vol.「1」(本ページ)  Vol.「2」 Vol.「3」


◆前置き

初めまして、梟老堂 というサークルでゲームを作っている、福夕郎と申します。

2017年に続いて ゲームに関する雑感を明文化しようという試みです。

 

本稿は、以下の3点を行うことでゲーム制作において、

制作しているゲームにどういったランダマイザを採用すべきか」 という指針の一助になることを目指します。

個人的に普段考えていることを明文化することで、皆様の思考整理の一助になれば幸いです。


◆ランダマイザって何?

本稿の題名にもなっている 「ランダマイザ」 という言葉。

日常生活では馴染みがない言葉なので、まずはじめに言葉の説明をしたいと思います。

この灰色背景のボックスには、補足情報や筆者の独白を掲載しています。
読み飛ばして頂いても構いませんが、読んでもらえると喜びます。

元々の語源(?) は英語の ”randomizer” という言葉です。

意味は 「乱数器」 「無作為抽出」 といった意味です。

つまり言い換えると 「なんらかの入力に対して、ある範囲から無作為に出力を抽出する」 装置のことです。

 

文字による定義だけでは分かり辛いので、実例を挙げてみましょう。

 

例1: サイコロ (6面体)

入力: サイコロを振るという行為

出力: 1~6の数字を同じ確率(6面体の場合は各1/6)で選択する

 

例2: ルーレット

入力: ルーレットに鉄球を投入して回すという行為

出力: 1~36(+00) の数値のいずれか1つを選択する

randomizer なら、どちらかというと ランダマイザー って最後伸ばす気がするんですよね。
ここにもJIS規格の魔の手が伸びているのでしょうか…?

こういったものをランダマイザと呼びます。イメージなんとなくつきました…?


◆ゲームにおけるランダマイザの役割

ゲームをゲームたらしめているもの、それこそがランダマイザです。(※1)

プレイヤーは多くのランダム性の中でどうすればそのゲームに勝利できるかを考え、

自らの行動を選択し、最終的にランダム性が味方してくれると願いながら、勝利しようとゲームをプレイします。

※1 ゲームの定義によるので、多分に誤解を招くことを承知で記載している表現です。
あくまで執筆者自身がゲームの楽しさとして感じている部分であって、個人差がありますが
本稿がどういう人間が執筆しているのかをはっきりさせるために記載しました。

 

もちろんゲームの中にはランダマイザが少ない (あるいは全く無い) ものもありますが、

そういったゲームはパズル要素が非常に強くなります。 俗に言うガチゲーって奴はこれにあたります。

例えば将棋なんかはこちら側ですね。ランダム要素は 「先手・後手」 の部分だけです。

※2 ランダム性が低いゲームの楽しみ方、
ゲームに対する事前の理解度や、解析能力(最善手を捜す能力)に大きく依存するため
気軽に楽しむゲームというよりはスポーツのようにストイックに楽しむものになる傾向があります。

自分はそういったタイプのゲームも好きではあるのですが、
楽しさの種類が全く違うと考えています。

 

話をランダマイザに戻しましょう。ゲームにおけるランダマイザの役割は主に3つと考えています。

いずれもゲームを楽しく遊びやすく、楽しくするための工夫と理解しています。

 


◆ランダマイザの列挙 (2018/12/14 時点)

(順次追加中: 執筆後に気付いたものや、追記すべきと判断したものについて)

ランダマイザを分類するにあたって様々な軸があると思いますが、

ここでは分け方として以下の軸で分けることにします。

 

ランダマイザとしての機能が試行回数によって変化があるか、ないか?

 

 

◆変化ナシ (同じ確率でランダム性を複数回試行可能)

ゲーム中常に同じ確率を維持するため、基幹システムに組み込みやすいです。

 

・ダイス (XDによって乱数は変化)

・コイントス

・ルーレット

 

例: ルーレットの出目と当選倍率

ルーレットの出目確率は常に一定のため、

出目を当てたときの倍率も明確に決めることが出来る。

⇒ 1/36 の出目を当てた場合は、コインが36倍になって帰ってくる。

 

 

◆変化アリ (同じ確率でランダム性を複数回試行可能)

ゲームの進行度によってランダム性が変化するため、

確率が変化することが楽しいゲームに向いています。

 

・カードドロー (デッキから)

・くじ引き (袋から、おみくじ方式など)

・カード公開 (坊主めくり系)

 

例: 黒ヒゲ危機一髪

剣が刺さっている本数が増えるに従って、黒ヒゲが飛ぶ確率が高くなっていく。

飛んだら負け、勝ちの場合どちらにおいても、ゲームが進行するにつれてドキドキ感が高まっていく。

 

一方で、パラメタに及ぼす影響度の設定によっては序盤でゲームが破綻する危険もあるので

採用の場合は注意が必要である。

 

例: 黒ヒゲ危機一髪

上記黒ヒゲの例でいうと、1本目で黒ヒゲが飛んでしまいゲームが終わってしまう可能性があるということ。

システムでリスクを回避するのであれば、最初の数本は刺しても飛ばないような仕掛けを

プレイヤーにばれないようにほどこすなどの回避策もある。


◆ランダマイザと確率分布

 

 

 

 


次ページ (Vol.2) で ランダマイザと意思決定の順序に関する考察」 を行います。

 

↓ 次ページへのリンクはコチラ ↓

 Vol.2 : ランダマイザと意思決定